きつい鳶職をやっていくためのポイント
きつい鳶職を若いうちにやっておくべき理由
高校を2年で辞めて、鳶職をはじめたのは17歳で中卒です。
鳶職は当時、めちゃきつかったけど今思うと『やってよかったな、今の38歳に活かせていてメリットだらけだなぁ』と思ったのでちょっと共有します。
これから鳶職を、始めようとしている若者の不安をぶっ飛ばせたらうれしいです。
※若者向けの記事ですが、これから鳶職をやろうか迷っている人にも届くと思いますのでぜひどうぞ。
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鳶はやめとけ!きついし思っている以上にハードです
鳶職はマジできついです。
鳶職のイメージってぶっちゃけこれですよね。
「不良だらけでだらしなさそう。咥えタバコでヘルメットも被らずに、ダラダラやってるんでしょ?」
でもこれはイメージでして、実際は全然違います。
※真面目に仕事をしないと親方に叱られますし、現場は出禁になります。朝も超早いのでダラダラできる暇はありません。
鳶職が、きつい理由は2パターンあります。
- 体力面できつい理由
- 精神面できつい理由
解説します。
鳶職がきつい理由:体力編
鳶職ってヤンキーだからどうせ朝とかも遅くてだらしがないんでしょ?と思ったら大間違い。
ほとんどの現場は8時から。そして現場までの移動時間があり、基本6時集合が基本で当たり前です。
現場が7時からの早出作業とか、ちょっと遠い現場なら4時集合とかも普通にあります。1台の車に乗合で現場に向かうので、1人の遅刻がみんなの朝の貴重な時間を奪います。
とにかく朝が早い。肝に命じておき、絶対に寝坊と遅刻はしないようにしましょう。
そして当然高所作業で怖い
鳶職の要といってもいいでしょう、当然高所作業です。僕は高いところは平気ですって人はほとんどいないはず。
僕の友人が一緒に鳶職バイトをした日、枠組み足場の2段目で「マジ。これ以上無理なんですけど」ってなりましたね。
当然ですが高所作業ができないと話にならないです。仕事にならないですからね。IT系の仕事で例えるならPCが使えない人みたいな感じ。
とはいえ、僕もでしたが高いところもある程度したら慣れます。
ある意味慣れが一番怖いのだれども、高所作業が怖いという点では大丈夫です。
高いところは怖がりつつ、安全帯を忘れずに日々作業を頑張っていきましょう。
材料が重すぎワロタできつい
そして鳶職で扱う材料の一つ一つが重すぎです。多分初めての現場で、パイプとかを持ったら「え?こんなの無理なんですけど」ってなるはず。
今は技術の進歩のおかげでだいぶ軽量化されていますね。実際に、2021年現在の新築現場では枠組み足場はほとんど見ないです。マンションの改修では今も昔も変わらずにクソ重い枠組み足場材ですが、、。
まぁ、とにかく扱う材料が一つ一つ重いです。そして重い材料を運ぶわけだけれども、当然早く。1個ずつ、1枚ずつなんて運んでいた日には「こるぁ!チンタラ運んでんじゃねーぞ」となるでしょう。
材料の名前を覚えるだけでも一苦労なのにがクソ重すぎてワロタ。という感じです。
鳶職がきつい理由:精神編
鳶職はイメージどおりで縦社会。先輩の言うことは絶対です。
’僕の入った会社はそこまでではなかったけれども、他のきつい会社とかはそんな感じでした。今ではどうかわからないけど、パワハラ的な暴力は当たり前という感じ。
事実20年前、いや10年前でもバールで普通にぶん殴られている人もいました。(僕の1個上の先輩でしたが本当使えなくてかわいそうでした)
めちゃきついですよね、そうなったら。ぼくなら間違いなく辞めていたでしょうw
※今はほとんど暴力は見なくなりまし。ジダイも変わりましたね。
1人の時間がほぼないのもきつい理由です
鳶職は1人でできる作業は限られます。
というか、1人でできるけど力を合わせてやった方が早い。当然1人作業が少なくなります。
(今の現場体制は基本、1人作業は禁止です)
休み時間も休憩所に大勢でいるので、プライベートなんてほぼないですよね。トイレの個室ぐらいのもの。それも綺麗じゃないトイレ。
当時はそこまで考えたことはなかったけれども今考えるとめちゃきつい。
一人の時間がないので、コミュ障の人はきついでしょう。いやコミュ障ではなかったけれどもきつい。
今後きつい鳶職でやっていくためのアドバイス【経験者目線で解説】
とりあえず鳶職はきついです。これは紛れもない事実でして、たぶん現場の中で1番きつい。
とはいえ、きついので出来ませんとも言えないですし、仕事をしないと日当が出ないわけです。
当然稼げないのでご飯も食べられないですよね、好きなこともできないです。
ということで、これから鳶職を頑張るべき人に向けて3つのポイントを鳶経験10年の先輩が偉そうに解説します。
- 鳶職でやってはいけない事
- 鳶職ならやったほうがいい事
- 鳶職でもできればやらない方がいい事
鳶職で絶対にやってはいけないこと
- 寝坊
- いいわけ
- 不安全行動
これらは絶対にNGです。
中でも寝坊は厳禁。
朝が早いのでしょうがないと言えばそれまでですけど、待ち合わせの場合がほとんどです。新米が寝坊で遅れ、みんなが現場に遅刻!なんて日にはもう大変。
それと、「だって昨日、、、。」とかのいいわけもしないようにお願いします。まぁ慣れないうちにいいわけとか口答えができるならしてみてもいいですが、ぼくはやっていません、というかできないです。
できるならやってみてもいいですが多分大変なことになるでしょう(非推奨)。
現場では不安全行動はしない【法律違反】
そして現場には危険がいっぱいでして、高所では安全帯の使用が義務づけられています。2メートル以上の高所では安全帯を着用する義務です。つまり法律違反。
鳶職で働いて行くためにも、現場では不安全行動はつつしみつつきついけど作業を頑張りましょう。
鳶職をやっていくならやったほうがいいこと
- わからないことはとにかく聞く
- 積極的なコミュニケーション
はおすすめです。
鳶職はわからないことだらけです、当然ですよね。
でもスタートはみんな同じでして、わからないことだらけ。誰もが通る道です。
でもわからないことをそのままにしておくと、いつまで経っても仕事を覚えられない。仕事が覚えられないと使えない=叱られるまくる日々です。
「なんでこうなったんですか」「これをつける意味はなんですか?」など疑問に思ったこと、わからないことは積極的に先輩鳶に聞きましょう。
※ちなみに当たり前すぎる質問とか、何度も同じ質問は逆ギレされるので注意しましょう。
コミュニケーションをとる先輩を見極めよう
とはいえ中には生理的に受け付けないような無愛想で合わない先輩鳶もいます。(経験済み)
そんな時は、最低限のコミュニケーションはとりつつ普段は無視でOK。自分から積極的に話すのではなく向こうから話しかけられたら対応する感じで。
実際17歳の僕はそんなふうにしていました。ムカつく奴に聞いてもムカつくし、多分向こうもそんな感じなので。
おすすめの先輩はこんな感じです。
- 仕事ができる
- 面倒見がいい
- 理不尽な事を言わない
- 時々奢りで飲みに連れて行ってくれる
ゴリゴリに主観全開ですがあくまでも参考に。
ちゃんと親身に教えてくれる先輩鳶を見つけて、きつい鳶職も楽しく乗り切りましょう。
できればやらない方がいいことを紹介
- 無駄遣い
- 二日酔い
- 毎日の深酒
- 先輩との飲み会
これです。
多分今ではあまりなくなったけれども、とにかく飲み会が多い印象でした。現場から事務所に帰るとほぼ毎日酒盛り。そして収まりがつかなくなったらそのままお店にGOです。当然次の日は、寝不足ですしひどい時は二日酔い。
鳶職でコミュニケーションは大事なので、飲み会への参加は個人的にはおすすめですが、ほどほどに。
鳶職の給料はそこそこ高い
しかも鳶職は生半可に給料が高いです。
結婚して所帯持ちならともかく、若いうちはほぼすべて自分のお金。鳶職の新米でも当時で10,000円くらいだったはず。
※20年たった今でも日本の給料水準は変わらずで、むしろ下がったので多分そのくらいかと。
お金があるからといって
- パチンコ
- スロット
- 買い物
- キャバクラ
とかの無駄使いはしないようにしましょう。20年前に戻れるなら絶対に過去の自分に説教してますね。
車はあった方がいいですがいい車なんて必要ないです。セルシオとかは絶対いらないですよ。
鳶職の給料は同年代からすれば高い方ですが、無駄使いしないようにしましょう。これ先輩からのお願いです。
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きついけど若いうちは鳶職をやっておくべき理由【他職でも生かせる】
鳶職はきついけど、若いうちからやっておくと大きなメリットとなるでしょう。
歳をとってからの初鳶職はきつすぎですし、事実、最近も若い鳶職に叱られている50代の鳶職もみています。
※すいません、ぼくも昔は叱っていました
鳶職を10年経験し、きついけどやっててよかったことを紹介します。
きつい鳶職を経験すると現場系の仕事は鼻くそレベルに
いきなりスイマセン、鼻くそレベルはいいすぎました。
でも真夏のクソ暑い時も、真冬でまつ毛も凍るような環境でも、60キロの材料を担いで地上数メートルという状況。常に数十メートルの環境で仕事をしていると、建物の中で快適に仕事をしている人よりは断然過酷ですよね。まぁ、IT系の職業と現場系を比べるのは違いますけど。
同じ現場系でもきつい鳶職をこなせていれば、内装職人とか建屋の中で仕事をするような職種は楽にこなせるはずです(内装屋さんを楽な仕事だとは思っていません。技術が違いますよね)。
鳶職はきついけどわかいうちに経験しておくと今後、転職したとしても全てをタフにこなせるはずです。
これは鳶職を経験した大きなメリットといえるでしょう。
実際に鳶職歴10年を活かして移動式クレーンで活躍している話
鳶職を活かして今では現場でオペさんです。これもきつい鳶職をこなして、現場のルールとか材料とかを把握できているからこそ。
クレーンオペでも現場経験があるオペと、机の上でしか勉強してこなかったオペさんは比べ物になりません(自分でいうのもなんですが、、。)
ちなみに現場経験のないオペさんは、ほぼ全員クレーム対象。そりゃそうですよね。「オペさん、次はアンチね、クレーン合わせておいて。」なんて言われても???ですから。
きつい鳶職を若いうちに経験しておくと精神面もハードに
きつい鳶職を頑張れると忍耐力とかが鍛えられますよね。
普通のひとならへこたれるようなことも、鳶職でのきつい経験に比べたら全てがヌルゲー。
「6時起きは無理でしょう」「朝早すぎ!」とかの文句はありえないですよね。鳶職を経験しているとありえないくらい生ぬるいです。
※サラリーマンも精神面できつい仕事だとこの年になって理解できました。満員電車お疲れ様です。
若いうちにきつい鳶職をこなしたおかげで今では
- 毎日4時起きで朝活を1年以上
- 週3回以上の筋トレを6年継続
- 移動式クレーンで年収700万
という感じ。
ちょっと自慢っぽくなってしまったけれども、きつい鳶職を頑張ると精神面も鍛えられるということをわかって欲しいです。
人生の大きなメリットと言えるので今後の人生に活きる鳶職をぜひ頑張ってみてください。
まとめ:歳をとってからきつい鳶職という選択肢は厳しい
今回は以上です。
鳶職は思っている以上にハード。生半可な気持ちでは務まらないでしょう。
とはいえ、あまりビビってもしょうがないですし、きつい鳶職をこなすと、それ相応のメリットも多いのもまた事実。
これから鳶職をやろうとしているなら、若いうちと割り切ってやるのも大いにアリです。
今後の人生に活かせること間違いなしなので、ぜひ今回の記事を参考にしつつ、建設業で家族や大切な人を養っていきましょう。
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